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最終報告日 2017.03.10

2-1 医療を受けるための保険

2-1-8 労働者災害補償保険制度(労災保険)

[解説]

業務上や通勤途上のけがや病気に対する治療費や休んだ間の賃金の補償です。

仕事中や通勤途上のけがや業務が原因で病気になった場合は、その治療費、休業中の賃金、障がい者となった場合の一時金や年金、死亡時の遺族補償があります。最近では過労死や精神障がい(うつ病など)が労災認定されることもあります。労災と認定されると、解雇制限が生じるため、会社から退職を迫られることもなくなります。

労働基準行政関係リーフレット等一覧<労災補償関係>(厚生労働省ホームページ)

 

給付内容

業務災害の場合は、「療養補償給付」という。通勤災害の場合は、「療養給付」といいます。他の給付も同じように区分けがされています。

表2-1-8-① 労災保険の療養中の給付内容

保険給付の種類支給理由・支給内容
療養補償給付
療養給付
業務災害または通勤災害による傷病について
療養の給付 労災病院または労災指定医療機関などで療養する場合、被災労働者に無料で療養を受けられ、療養に要した費用は直接医療機関などに支給されます(現物支給)。
申請

窓口 労災指定医療機関などを経て所轄労働基準監督署
請求受付から給付決定までの期間は約1か月ですが、場合によっては、1か月以上
療養の費用の支給 労災病院または労災指定医療機関以外の医療機関などで療養した場合は、療養に要した費用全額を被災労働者が支払うことになりますが、その相当額は被災労働者に現金で支給されます(現金支給)。
申請 窓口 所轄労働基準監督署
休業補償給付
休業給付 
業務災害または通勤災害による傷病にかかる療養のために労働することができず、賃金を受けられない日が4日以上におよぶ場合に支給があります。
給付基礎日額 60% 特別支給金給付基礎日額 20%
申請 窓口 所轄労働基準監督署
社会復帰促進等事業として、休業(補償)給付に併せて休業特別支給金も支給されます。原則として休業(補償)給付の請求と同時に行います。

 表2-1-8-② 労災保険の障害に対しての給付内容

保険給付の種類支給理由・支給内容
傷病補償年金
傷病年金  
業務災害または通勤災害により傷病が、1年6か月を経過した日、または同日以後において治っておらず、傷病による障がいの程度が傷病等級に該当する場合に、以下の支給があります。 
傷病等級年金額
(給付基礎日額×日数分)
傷病特別年金
(算定基礎日額×日数)
傷病特別支給金
傷病等級第1級 当該傷病の状態が継続している期間
1年につき給付基礎日額の313日分
× 313日分 114万円
傷病等級第2級 〃 1年につき給付基礎日額の277日分 × 277日分 107万円
傷病等級第3級 〃 1年につき給付基礎日額の245日分 × 245日分 100万円
申請 窓口 所轄労働基準監督署
療養開始後1年6か月を経過した後、1か月以内に申請が必要です。
障害補償給付
障害給付  
障害補償年金
障害年金
業務災害または通勤災害による傷病が「治ったとき」※1に、障害等級第1級から第7級までに該当する障がいが残った場合に、以下の支給があります。 障害等級表 参照
【例】[障害等級1級]障害年金・障害特別年金:給付基礎日額×日数(313日分)※障害特別支給金342万円
   [障害等級7級]障害年金・障害特別年金:給付基礎日額×日数(131日分)※障害特別支給金159万円
申請 窓口 所轄労働基準監督署
社会復帰促進等事業として、障害(補償)年金の受給権者は障害特別支給金と障害特別年金支給されます。原則として障害(補償)給付の請求と同時に行います。
障害補償一時金
障害一時金
業務災害または通勤災害による傷病が「治ったとき」※1に、障害等級第8級から第14級までに該当する障がいが残った場合に、以下の支給があります。 障害等級表 参照
【例】[障害等級 8級]障害年金・障害特別年金:給付基礎日額×日数(503日分)※障害特別支給金65万円
   [障害等級14級]障害年金・障害特別年金:給付基礎日額×日数(56日分)※障害特別支給金8万円
申請 窓口 所轄労働基準監督署
社会復帰促進等事業として、障害(補償)一時金の受給権者は障害特別支給金と障害特別一時金が支給されます。原則として障害(補償)給付の請求と同時に行います。
介護補償給付
介護給付  
障害(補償)年金または傷病(補償)年金の受給者で、介護を要する場合
常時介護 = 56,710円 ~ 104,590円  随時介護 = 28,360円 ~ 52,300円
申請 窓口 所轄労働基準監督署
身体障害者療養施設、老人保健施設、特別養護老人ホーム、原子爆弾被爆者特別養護ホーム、労災特別介護施設などに入所している人は支給されません。

※1 「治ったとき」とは、傷病の症状が安定し、医学上一般に認められた医療を行ってもその医療効果が期待できなくなったときをいいます。   これを「治癒」といいますが、必ずしももとの身体状態に回復した場合だけをいうものではありません。

保険給付の種類支給理由・支給内容
葬祭料(葬祭給付) 業務災害または通勤災害により死亡した人の葬祭を行う場合に支給されます。
遺族補償給付
遺族給付  
遺族補償年金
遺族年金
業務災害または通勤災害により死亡した場合(法律上死亡とみなされる場合、死亡と推定される場合を含む)に支給されます。
遺族の数年金額
(給付基礎日額×日数分)
遺族特別年金
(算定基礎日額×日数)
遺族特別支給金
1人 × 153日分※2 × 153日分※2 300万円
2人 × 201日分   × 201日分  
3人 × 223日分   × 223日分  
4人以上 × 245日分   × 245日分  
申請 窓口 所轄労働基準監督署
社会復帰促進等事業として、遺族(補償)年金に併せて遺族特別支給金および遺族特別年金が支給されます。原則として遺族(補償)年金の請求と同時に行います。
遺族補償一時金
遺族一時金
遺族 (補償) 年金を受け取る遺族がいない場合に支給されます。 300万円 
給付基礎日額 × 1,000日分 算定基礎日額 × 1,000日分

※2 遺族が55歳以上の妻または一定の障がいの状態にある妻の場合は給付基礎日額の175日分。

保険給付の種類支給理由・支給内容
二次健康診断等 給付 事業主の行う健康診断などのうち直近のもの (一次健康診断) において、次のいずれにも該当する場合
  • 検査を受けた労働者が、血圧測定、血中脂質検査、血糖検査、胸囲の検査またはBMI(肥満度)の測定のすべての検査において異常の所見があると診断されていること
  • 脳血管疾患または心臓疾患の症状を有していないと認められること
申請 窓口 健康給付医療機関を経由して所轄都道府県労働所
1年に1回に限り支給

※労災保険情報センターHPを参照

[対象者]

原則として労働の対価として賃金をうけるすべての労働者(常用、日雇、バイトなど、名称および雇用形態にかかわらず)が対象となります。
※代表権・業務執行権がある役員は、労災保険の対象となりません。

 

[窓口と申請方法]

詳細な労災保険手続きの一覧および記入例は、労災保険情報センターホームページに記載してあります。

相談窓口

詳しくは、労働基準監督署や労災保険相談ダイヤル:0570-006-031に問い合わせください。

 

[補足]

  • 介護(補償)給付は、障害(補償)年金または傷病(補償)年金を受給できる人であって、その障がいにより、常時または随時介護を必要とする状態にあり、民間の有料の介護サービスや親族または友人・知人により、現に介護を受けていることが必要です。ただし、施設や病院に入所・入院している間は支給されません。
  • 傷病(補償)年金が支給されることとなった場合には、従来行われていた療養(補償)給付は継続して行われますが、休業(補償)給付は支給されなくなります。
  • 入院中の食事の自己負担はありません。
  • その他に業務災害または通勤災害により負傷し、または疾病にかかった人の社会復帰を目的とした社会復帰促進事業があります。
  • アフターケア制度
    症状が固定した(治癒)後においても、後遺症状に動揺をきたしたり、後遺障がいに付随する疾病を発症させるおそれがある人を対象に、各都道府県の労働局長が「健康管理手帳」を交付し、労災(指定)病院などで必要に応じ、予防や保健上のサポートとして「アフターケア」を実施しています。その対象となるのは、対象傷病ごとに定められた範囲内に限られます。

    義肢等補装具費支給制度
    一定の欠損障がいまたは機能障がいなどの残った人に、補装具の購入・修理費を支給します。

    表2-1-8-③ 義肢等補装具

    支給種目症状照会
    義肢  
    上肢装具および下肢装具  
    体幹装具  
    座位保持装置  
    盲人安全つえ  
    義眼  
    眼鏡 (コンタクトレンズを含む) 〇 (コンタクトレンズのみ)
    点字器  
    補聴器  
    人工咽喉  
    車いす  
    電動車いす  
    支給種目症状照会
    歩行車  
    収尿器  
    ストマ用装具 〇 (新規のみ)
    歩行補助つえ  
    かつら  
    浣腸器付排便剤 〇 (新規または銘柄・用量変更の場合)
    床ずれ防止用敷きふとん  
    介助用リフター  
    フローテーションパッド
     (車いす・電動車いす用)
     
    ギャッチベッド  
    重度障害者用意思伝達装置 〇 (新規のみ)

    ※厚生労働省HPより抜粋

    詳しくは、厚生労働省ホームページのアフターケア・義肢等補装具支給制度等労災保険情報センターホームページにあります。

 

  • 特別介護施設
    在宅での介護を受けることが困難な高齢の重度被災労働者に対して、傷病・障がいの特性に応じた専門的な介護サービスを提供します。 鹿児島県内にはありませんが、熊本県にケアプラザ宇土(熊本労災特別介護施設)があります。

 

[リンク・参照ホームページ]

労災保険情報センターホームページ
http://www.rousai-ric.or.jp/

厚生労働省ホームページ >> 労災補償
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/rousai/index.html

鹿児島労働局ホームページ
http://kagoshima-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/

 

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