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最終報告日 2017.03.06

7-1 公的年金

7-1-3 障害年金

[解説] 

障がい者のための所得保障

障害基礎年金は、業務上外を問わず、疾病により被保険者などが重度の障がい状態となった場合、その所得を補償するため設けられています。

 

障害年金の受給

表7-1-3-① 障害年金の年金額 (平成29年度)

国民年金(障害基礎年金)障害厚生年金(・障害共済年金)
1級 974,125円(2級の1.25倍) + 子の加算 1級 報酬比例年金額 × 1.25 + 配偶者加給年金
2級 779,300円 + 子の加算 2級 報酬比例年金額 + 配偶者加給年金
※国民年金に3級はありません。 3級 報酬比例年金額

 

[対象者]

以下の受給要件を満たす人が対象となります。

  • 障がいの原因となった傷病の初診日(一部、発病日の場合あり)が、国民年金または厚生年金の被保険者期間中にあること
  • 初診日の前日までに一定の保険料納付要件を満たしていること
    20歳前に初診日のある障がい者は、保険料納付要件はない (ただし所得制限がある)
  • 障がい認定日において、障がいの程度が政令で定められた一定の基準以上の状態にあること
  • 障害厚生年金(・共済年金)の受給要件として、障害基礎年金の支給要件を満たすこと

表7-1-3-② 障害年金の受給要件

 国民年金(障害基礎年金)障害厚生年金(・障害共済年金)



初診日 65歳未満 (基礎年金繰上げ受給者は除外) 厚生年金の加入者(・共済年金の加入者)
障がいの状態 障がい認定日に障害等級表に定める1~2級の障がい 障がい認定日に障害年金等級表に定める1~3級の障がい
保険料納付 初診日に納付要件を満たしている
手続き、相談窓口 市町村役場の国民年金課・年金事務所・年金相談センター 年金事務所・共済組合・年金相談センター

 

[窓口と申請方法]

障害年金の請求は、初診日が厚生年金の場合は年金事務所、初診日が国民年金の場合は年金事務所または市町村役場で行うことになります。

表7-1-3-③ 申請方法

初診日の確認 初診日…「障がいの原因」となったけがや病気で初めて医師の診察を受けた日のことです。
加入年金、受給 (保険料納付) 要件 を確認 傷病の初診日に、どの保険に加入していたか、受給要件を満たしているかを確認します。
  • 初診日の属する月の前々月までに公的年金の加入期間の3分の2を満たしている。
  • 上記の条件を満たせなくとも、初診日において、65歳未満で、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がなければ、保険料納付要件を満たしたことになります。
  • 障害厚生年金の場合、上記の納付要件のほかに、年金の加入期間は1か月以上が必要です。
障がい認定日を確認 障がい認定日とは、初診日から1年6か月を経過した日のことです。
また、初診日から1年6か月たたなくても障がい認定日となるものがあります。
(ただし、初診日から1年6か月後に下記の手術をした場合は、1年6か月後が障がい認定日になります)
※初診日から1年6か月たたなくても障がい認定日となる
  • 人工透析療法を行っている場合は、透析を初めて受けた日から起算して3か月を経過した日
  • 人工骨頭または人工関節を挿入置換した場合は、挿入置換した日
  • 心臓ペースメーカー、植え込み型除細動器 (ICD) または人工弁を装着した場合は、装着した日
  • 人工肛門を造設または尿路変更術を施術した場合は、造設または手術を施した日から6か月を経過した日
    (人工膀胱の造設は、造設したその日)
  • 切断または離断による肢体の障がいは、原則として切断または離断した日 (障害手当金または旧法の場合は、創面が治癒した日)
  • 喉頭全摘出の場合は、全摘出した日
  • 在宅酸素療法を行っている場合は、在宅酸素療法を開始した日
障害等級表により障がいの程度を確認 現在の状況が、障害等級表に該当しているか確認します。
(注意) 身体障害者手帳や精神障害者保健福祉手帳の等級とは認定基準が異なります。
障害年金の申請に必要なもの
  • 年金請求書 (裁定請求書)
  • 年金手帳・・・2つ以上もっている場合は、そのすべての年金手帳
  • 診断書・・・障がいの種類により様式が異なります。
  • 病歴・就労状況等申立書
  • 戸籍謄本
  • 配偶者および子が生計を維持されていることを証する書類
  • 他の共済組合の加入期間の証明書
  • 年金証書
※呼吸器系結核・肺化のう症・けい肺 (これに類似するじん肺症を含む)・その他、認定または審査に際し必要と認められるものについては診断書にレントゲンフィルムの添付が必要。
※国民年金法施行令別表の1級または2級の障がい状態にある20歳未満の子どもがいるときは、その子どもにかかる診断書 (傷病によってはレントゲンフィルムの添付が必要)

 

[補足]

  • 障がいの程度を認定する基準となるのは障害等級表です。それぞれの障がいに対し、より具体化した認定基準が設けられており、それに基づいて障がい認定が行われます。

表7-1-3-④ 障害年金の対象となる障がい

●視力の障がい ●聴力の障がい ●音声言語機能の障がい ●鼻腔の障がい
●そしゃく機能の障がい ●呼吸器疾患  ●心疾患 ●肝疾患
●腎疾患  ●神経系統の障がい ●体幹・脊柱の障がい ●精神の障がい 
●上肢・下肢の障がい ●血液・造血器障がい ●悪性新生物 ●その他の障がい
  • 診断書の記入をしてもらう医療機関と初診日が違う医療機関の場合、受診状況等証明書が必要です。
  • 障害年金の診断書に不備がある場合は、文書による問い合わせが行われることがあります。
  • 障がい等級が変更されると年金額が改定される場合や、軽度化した際には支給停止となる場合があります。(障がい状態が悪化した場合には改定請求が可能です)
  • 障害年金(障害基礎年金・障害厚生年金)には基本的に所得制限はありません。
  • 慢性疾患の場合、慢性疾患と相当の因果関係がある疾病名の場合は、同一疾病として取り扱われる場合があります。

    ※相当の因果関係: (A)の疾病がなければ、(B)の疾患が起こらなかったであろう
    【例】悪性関節リウマチ と 肺線維症(悪性関節リウマチを起因とする)による呼吸機能障がい 
    【例】糖尿病 と 糖尿病性網膜症  など
  • 20歳前に傷病を負った人の障害基礎年金については、本人が保険料を納付していないことから、所得制限が設けられており、所得額が398万4干円(2人世帯)を超える場合には年金額の2分の1相当額に限り支給停止とし、500万1干円を超える場合には全額支給停止とする二段階制がとられています。


全額支給
1級 = 974,125円 (年額)
2級 = 779,300円 (年額)
2分の1
支給停止
全額支給停止  
2分の1支給  
所得 ▲0 ▲398.4万円 ▲500.1万円 (注) 所得は2人世帯で給与所得の場合です。 
 

図7-1-3-⑤ 20歳前に傷病を負った人の障害基礎年金(平成29年度)  ※引用:日本年金機構HP 

  • 就労していることによる支給額の減額や停止や課税はありません。 
    知的障がい者や精神障がい者の場合、就労=「障がいが軽い」と評価されやすく、誤解されてしまうことがありますので診断書の作成時には、就労状況などを医師によく説明しましょう。
    【例】 授産施設で就労できている = その人の障がいが軽くなったわけではない からです。
  • 障がい認定日に障害等級に該当しなかったら?

障がい認定日に障害等級に該当しなかった人でも、65歳になるまでに障害等級に該当する障がいになった場合、
事後重症」(障害年金サポートセンターホームページ)として障害年金の対象となります。

7-1-3-6

図7-1-3-⑥ 事後重症   ※参考・引用:障害年金と診断書(年友企画)

※65歳以降に障害等級に該当しても申請できません。
※事後重症は65歳に達する日の前日までに請求しなければなりません。遡及請求は、この限りではありません。

 

  • 障害基礎年金を受けている人が、別の傷病で障害基礎年金を受けられる程度の障がいになったときは、2つの障がいを併せた障がいの程度により1つの障害基礎年金を受けることになります。なお、上乗せの障害厚生年金を受けている場合は2つの障がいを併せた障がいの程度により【障害基礎年金と障害厚生年金】を受けることになります。
障害厚生年金(2級)
障害基礎年金(2級)
障害基礎年金
障害厚生年金(1級)
障害基礎年金(1級)
※2級の障害年金を受けている人が新たに2級の障害年金を受けられるようになり、2つの障がいを併せた障がいの程度により1級の障害年金を受けられるときの事例

図7-1-3-⑦ 年金の組み合わせ

  • 障害年金を受ける資格をもっている人が65歳になったとき下記のいずれかの組み合わせを選ぶことができます。
65歳以後
障害厚生年金
障害基礎年金
← →
選択
老齢厚生年金
老齢基礎年金
← →
選択
老齢厚生年金
障害基礎年金

図7-1-3-⑧ 65歳到達時の年金の組み合わせ

  • その他にも併給が可能になる場合があります。(労働基準法の障害補償や健康保険の傷病手当金の受給ができる場合など)
    傷病手当金・障害年金・雇用保険の関係(7-5-3)
  • 障害年金受給中に症状が軽くなると、年金が支給停止されることがあります。
  • 障害年金受給者の誕生日月に「現況届」が送付されます。これは定期的に提出しなくてはいけません。提出しないと受給停止となる場合があります。(何年ごとに提出するかは人によって違います)
  • 障害年金はさかのぼって申請可能です(遡及請求)。ただし、5年間しかさかのぼることができません。それ以前に受給できる権利が発生していても、その権利は時効のため失われます。さかのぼって手続きを行う場合、当時の診断書や証明書を書いてもらうことが困難であったり、手続きが複雑であったりします。
  • 障害年金の制度や年金を受けるための手続きは非常に煩雑です。各年金の窓口や社会保険労務士などに相談してください。

 

[根拠法]

国民年金法
厚生年金保険法
国家公務員共済組合法
地方公務員等共済組合法
私立学校教職員共済法 など

 

[リンク・参照ホームページ]

厚生労働省ホームページ >> 年金・日本年金機構関係
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/nenkin/nenkin/

日本年金機構ホームページ
https://www.nenkin.go.jp/index.html

障害年金サポートセンターホームページ
http://www.syougai.jp/

 

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