医療関係者向け検索サイト。病院検索やガイドブックなど鹿児島県の医療・福祉にご活用ください。

メニューへ戻る

最終報告日 2016.10.17

2-1 医療を受けるための保険

2-1-9 交通事故(自動車損害賠償責任保険)

[解説]

自動車事故の被害者の救済制度です。

略称自賠責保険です。加入が義務づけられていることから、いわゆる強制保険ともいわれます。

 

特徴

  • すべての自動車は、自動車損害賠償保障法に基づき自賠責保険に入っていなければ運転することはできません。
  • 自動車の運行で他人を死傷させた場合の人身事故による損害について支払われる保険で、物損事故は対象にはなりません
  • 被害者1名ごとに支払限度額が定められるため、1つの事故で複数の被害者がいる場合でも、被害者への支払限度額は減らされません。
  • 被害者は、加害者の加入している損害保険会社に直接、保険金を請求することができます。
  • 当座の出費(治療費など)にあてるため、被害者に対する仮渡金(かりわたしきん)制度があります。
  • 交通事故の発生において、被害者に重大な過失があった場合にのみ減額されます。
  • 事故が業務上または通勤途上の場合には、 労災保険も適用になります。両方から二重の賠償は受けられません。
  • 自賠責保険はあくまで最低限度の補償のため、自賠責保険の賠償額よりも手厚く補償が受けられる任意保険もあります。

 

補償内容

(1) 傷害による損害給付内容

表2-1-9-① 傷害による損害の給付内容

傷害による損害
負傷が治るまでの損害は120万円以内 (治療費=実費、慰謝料=1日当たり4,200円、休業損害1日5,700円などすべて含めて)
支払の対象となる損害支払基準




治療費    診察料、手術料、投薬料、処置料、入院料等の費用など 治療に要した、必要かつ妥当な実費が支払われます。
看護料    原則、12歳以下の子どもに近親者などの付き添いや、医師が看護の必要性を認めた場合の、入院中の看護料や自宅看護料・通院看護料 入院1日4,100円、自宅看護か通院1日2,050円。これ以上の収入減の立証で近親者19,000円、それ以外は地域の家政婦料金を限度に実額が支払われます。
諸雑費    入院中に要した雑費 原則、1日1,100円が支払われます。
通院交通費 通院に要した交通費 通院に要した、必要かつ妥当な実費が支払われます。
義肢等の費用 義肢や義眼、眼鏡、補聴器、松葉杖などの費用 必要かつ妥当な実費が支払われます。眼鏡の費用は50,000円が限度。
診断書等の費用 診断書や診療報酬明細書などの発行手数料 発行に要した、必要かつ妥当な実費が支払われます。
文書科    交通事故証明書や印鑑証明書、住民票などの発行手数料 発行に要した、必要かつ妥当な実費が支払われます。
休業損害   事故の損害で発生した収入の減少 (有給休暇の使用、家事従事者を含む) 1日5,700円。これ以上の収入減の立証で19,000円を限度として、その実額が支払われます。
慰謝料    交通事故による精神科・肉体的な苦痛に対する補償 1日4,200円。対象日数は被害者の傷害の状態、実治療日数などを勘案して治療期間内で決められます。

※自動車総合安全情報HPを参照

(2) 後遺障がいによる損害給付内容

表2-1-9-② 後遺障がいによる損害給付内容

後遺障がいによる損害
1級~14級まであります。その障がいに応じた金額で、75万円~4,000万円まで
① 神経系統の機能や精神・胸腹部への著しい障がいで介護を要する障がい (被害者1名につき) 常時介護を要する場合 (第1級) 4,000万円
随時介護を要する場合 (第2級) 3,000万円
② 上記以外の後遺障がい (被害者1名につき) (第1級) 3,000万円 ~ (第14級) 75万円
支払いの対象となる損害支払基準
逸失利益 身体に残した障がいによる労働力の減少で、将来発生するであろう収入減 収入および障がいの各等級 (第1~14級) に応じた労働能力喪失率で、喪失期間などによって算出します。
慰謝料等 交通事故による精神的・肉体的な苦痛に対する補償 上記①の場合、(第1級) 1,600万円、(第2級) 1,163万円が支払われ、初期費用として(第1級) 500万円、(第2級) 205万円が加算されます。
上記②の場合、(第1級) 1,100万円~(第14級) 32万円が支払われ、いずれも第1~3級で被扶養者がいれば増額されます。

※自動車総合安全情報HPを参照

(3) 死亡による損害給付内容

表2-1-9-③ 死亡による損害給付内容

死亡による損害
死亡は3,000万円以内、葬祭料60万円、慰謝料本人分350万円、遺族分(遺族の数により950万円まで)
支払いの対象となる損害支払基準
葬儀費  通夜、祭壇、火葬、墓石などの費用(墓地、香典返しなどは除く) 60万円が支払われ、立証資料などによって、これを明らかに超えるなら、100万円までで妥当な額が支払われます。
逸失利益 被害者が死亡しなければ将来得たであろう収入から、本人の生活費を排除したもの 収入および就労可能期間、そして被扶養者の有無などを考慮のうえ算出します。
慰謝料  被害者本人の慰謝料 350万円が支払われます。
遺族の慰謝料は、遺族慰謝料請求権者(被害者の父母、配偶者および子)の人数により異なります。 請求者1名で550万円、2名で650万円、3名以上で750万円が支払われ、被害者に被扶養者がいるときは、さらに200万円が加算されます。

※自動車総合安全情報HPを参照

 

[利用者負担]

損害給付内容以上の損害については自己負担が発生します。

 

[窓口と申請方法]

表2-1-9-④ 事故後の対応

① 警察へ届けます
 ⇩
加害者からの報告は義務ですが、被害者が届け出ることも必要です。
(特にけがを負った場合は「人身扱い」の届出が重要)
② 交通事故証明書の交付を受ける 警察の現場の検分が済むと、自動車安全運転センターから「交通事故証明書」の交付を受ける。
仮渡金の請求など、自賠責保険の請求に必要です。

相談窓口

契約している保険会社、市の交通事故相談所
鹿児島県交通事故相談所本所(TEL:099-286-2526)、鹿屋支所(TEL:0994-52-2089)、大島支所(TEL:0997-52-0999)
日弁連交通事故センター(TEL:0570-078325)、自動車事故対策機構 交通事故被害者ホットライン(TEL:0570-000738)

申請に必要なもの

請求書、交通事故証明書 (人身事故)、 事故発生状況報告書、医師の診断書または死亡診断書など必ず提出していただく書類と事故の内容によって提出してもらう書類があります。自動車総合安全情報のホームページにも掲載してありますが、詳しくは、損害保険会社に確認ください。

表2-1-9-⑤ 申請の流れ

請求書提出
 ⇩ 
請求者は、損害保険会社へ自賠責保険の請求書類を提出します。
① 損害調査依頼
 ⇩ 
損害保険会社では、提出された自賠責保険の請求書類を確認して、損害保険料率算出機構の調査事務所に送付します。
② 損害調査
 ⇩ 
事故の発生状況、自賠責保険の支払いとなる事故かどうか、また、損害と事故の因果関係などから発生した損害額を公正かつ中立の立場で調査されます。 
③ 損害報告
 ⇩ 
損害保険料率算出機構調査事務所は、損害保険会社に調査結果を報告します。
④ 保険金 (共済金) 支払
 ⇩ 
損害保険会社は、支払額を決定し、請求者に自賠責保険金を支払います。
保険金受取 請求者は、保険金を受け取ることができます。

 

[補足]

  • 第三者行為による傷病(自動車事故など)
    第三者による自動車事故などで健康保険を利用し医療を受けたときは、健康保険で治療は受けられますが、必ず「第三者行為による傷病届」を保険者へ提出する必要があります。事故証明書、および示談が成立していれば示談書なども添えます。届出書をすぐには作成できないときは、口頭や電話でも、一刻も早く保険者に届け出ましょう。

申請に必要なもの
① 第三者行為による傷病届(市町村にて交付)
② 事故発生状況報告書(市町村にて交付)
③ 交通事故証明書(自動車安全運転センター発行)

  • NASVA(ナスバ)のサービス
    NASVAでは、自動車事故の被害者とその家族を支援するために、相談、療護施設、介護料支給、生活資金貸付等を行っています。
    詳しくは、NASVAに相談ください。

 

[リンク・参照ホームページ]

国土交通省ホームページ 自動車総合安全情報(自賠責保険ポータルサイト)
http://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/04relief/index.html

自動車事故対策機構(NASVA)ホームページ
http://www.nasva.go.jp/

 

このページトップへ戻る